化学品を輸出入する際に必要な確認事項|SDS・法規制・危険品輸送
海外から化学品を調達したり、日本から輸出したりする際は、価格や納期だけでなく、法規制、SDS(安全データシート)、危険物・危険品の区分、輸送条件を事前に確認する必要があります。確認不足があると、通関の遅延、輸送会社による引受拒否、保管上の問題につながることがあります。
本記事では、化学品の輸出入を検討する企業が初期段階で整理しておきたいポイントを解説します。
1.製品名だけでなく成分と用途を確認する
同じ商品名でも、メーカーやグレードによって成分・濃度・危険有害性が異なる場合があります。まずは化学名、CAS番号、成分濃度、用途、荷姿、予定数量、輸出国・輸入国を整理します。用途によって適用される規制が変わることもあるため、「何に使用するか」まで確認することが重要です。
2.最新版のSDSを入手する
SDSには、成分情報、危険有害性、取扱方法、保管方法、漏出時の措置、輸送情報などが記載されています。輸出入では、取引先から最新版を入手し、対象国で必要な言語や様式も確認します。
- 製品名とメーカー名が現物・見積書と一致しているか
- 発行日・改訂日が古すぎないか
- CAS番号と含有率が記載されているか
- 第14項の輸送上の注意にUN番号などが記載されているか
- 輸入国で必要な言語に対応しているか
なお、SDSがあるだけで輸出入や輸送が可能と判断できるわけではありません。実際の成分、数量、荷姿、輸送方法と合わせた確認が必要です。
3.危険品に該当するかを確認する
海上輸送・航空輸送では、国連番号(UN Number)、危険物クラス、容器等級、正式輸送品名などを基に危険品該当性を確認します。国内法上の「危険物」と、国際輸送上の「危険品」は判断基準が異なるため、混同しないことが大切です。
危険品の場合は、対応可能な輸送会社、指定容器、表示・ラベル、申告書類、混載条件、保管場所などの確認が必要です。少量でも規制対象になることがあるため、数量だけで判断しないようにします。
4.日本および相手国の法規制を確認する
日本では、化審法、労働安全衛生法、化管法、毒物及び劇物取締法、消防法、外国為替及び外国貿易法などの確認が必要になる場合があります。食品、医薬品、化粧品など特定用途に使用する原料は、用途に応じた別の規制も確認します。
輸入可否はCAS番号だけで一律に決まるものではありません。成分、濃度、用途、数量、取引国などを踏まえ、必要に応じて税関、関係省庁、通関業者などへ確認します。
5.容器・荷姿・表示を輸送条件に合わせる
液体や粉体の化学品では、一斗缶、ドラム缶、袋、IBCコンテナなど、製品特性と数量に適した荷姿を選定します。危険品ではUN規格容器が求められる場合があり、容器材質との適合性、密閉性、ラベル表示、パレット積載方法も確認します。
6.見積り前に必要な情報をそろえる
輸送費や諸費用を含めた見積りには、次の情報があると確認がスムーズです。
- 製品名・メーカー・グレード
- SDS、仕様書、成分表
- 数量、荷姿、1梱包あたりの重量
- 出発地・仕向地・希望納期
- 輸送方法(海上・航空など)
- 用途と希望する取引条件
英幸株式会社の化学品輸出入支援
英幸株式会社では、中国・韓国・マレーシア・日本を中心とした化学品・機能性材料の調達と輸出入を支援しています。一般貨物から危険品まで、仕入先探索、仕様確認、SDSの確認、輸送・通関条件の整理、OEM相談に対応します。
製品名や仕様が確定していない段階でも、分かる範囲の情報からご相談いただけます。最終的な法令該当性や輸送可否は、関係機関・専門事業者の確認を踏まえてご案内します。

